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_____もう一つの観点からマゾヒストを見る______ ・「抑欝気質」----おおまかに「分裂気質」「抑欝気質」「粘着気質」の三分類に分けられる。 ※(パーソナリティーの基盤。遺伝的であり、容易に換えられない。) ・ミロンの14分類のパーソナリティー障害のうち、「依存性パーソナリティー」「自虐性パーソナリティー」「強迫性パーソナリティー」と共通部分が見られる。 「対他志向」---「相手に嫌な想いをさせない」 フレンドリーな微笑み。「他人との調和的関係を乱さない」 (依存性〜によく見られる行為) 「外の基準に合わせる」----時間厳守、整理整頓 (強迫性〜に多い行動) 「役割内存在」(自虐性〜によく見られる考え) ____ゴーンの仕事_____ --「過去の失敗によって失われたものを取り戻す」パターンだ。=過去志向とも言い換えられる。「革命」ではなく「復興」 又余談だが、二宮尊徳と共通点多い。 1.トップが不退転の決意を表明 2.建て直しにあたり、現場からの徹底的なヒアリング 3.人々のモチベーションを重視 自著のタイトル「レボリューション」ではなく「ルネサンス」 この中で「マネジメントの責任とは、会社が持つ潜在能力を開発し、それを100%具体化すること」そう答えている。 そして、「変えるところは必要最小限にすべき」と。 革命が実現しようとするのは、現世には’未だない物’。頭の中に’観念’の形でしか存在しない。過去にあったものを目標にせず理論、理念からくる「かくあるべし」という理想を目標にし、故に現実を根底から変えようとする。 この理念を持つのが、「分裂気質者」----よく言えばラディカリスト。物事の表面には関心を持たず、背後にある根源的、原理的な問題を発見しようとする。 「物事を根底から変える」革命スタイルを好む。悪く言えば「頭でっかちで観念的。個性的で独善的」現実世界より自分ひとりの世界に閉じこもる夢想家も多い。 ゴーンにとって解決は頭の中ではなく、目の前にある現実の中に探す。 _____”何故、日本社会からゴーンが現れなかったのか”_______ ・謙虚に学ぼうとする姿勢 ・観念論、理想論に走らぬ現実主義 ・他人を打ち負かすより、戦いを避けて協調しようとする姿勢 ・必要最小限の改革で効率よく効果を上げようとする保守性 ・自分自身の幸福よりも組織、社会への貢献を目指し負担を背負う事に満足を感じる自虐性 以上は伝統的な日本人が持っていたものだが、これらの人がいなくなったからと言える。プラスαとして---物事の責任転嫁、エンターテイメントの時代で楽しむ事が自明のことになった。 ____ゴーン、二宮尊徳、宮沢賢治の3人が協力して会社を運営したら...______ ・ゴーン-----CEO ・尊徳-----全工場を統括する部門の責人者。全国の現場を飛び回る。新人研修、リーダー養成など教育部門も兼任。 (立ち直しを計る地域の、まず一村を集中的に指導し、一緒に仕事をし、手法を体得した者が近隣の村に出向き、建て直しを指導する。) ・宮沢----フリーランサーとして社と独占契約を結び、アイデア力を発揮してもらう。 但し、「健全なマゾヒスト」最大の弱点は健康管理がまるでダメ、という事。 ☆ある程度の苦痛に耐える忍耐力無く手に入るものに大した物は無い。社会の枢要な部分は、いつの時代にも「他者のために貢献し、その充実感のみを自らの報酬とする、精神的エリート達によって支えられるものである。 高等動物では、人間で言う愛着形成時期に相当する発達段階で、愛着対象から苦労を与えられるような状況を設定すると、そのような対象に愛着する。という結果が出ている。 ・有害な刺激からの回避行動が通常より鈍い。 ・罰を与える経験に自ら向かう傾向。いじめを受けることで安心感がある。(刷り込み) マゾヒスト達は、本質的に葛藤を生み出すような心理構造。物事がうまくいけば嬉しいが、「本当にこれでいいのか?」「何処かで誤魔化しや悪い事をしているのではないか?」 「この後良くないことが起きるのではないか?」と思うように自分を仕向ける。 _____ネオ・マゾヒズムに走る若者達_____ ・鬱の子どうしで、携帯で撮ったリスカ(リストカット)した時の写真を送り、「毎日リスカしないと眠れない」と書きこむ。 ・「暗さ」を超え「病理」志向のロックバンドに熱狂的な支持者。 「ムック」「Raphael」「カリ♯ガリ」「キナルラ」など。 ・大阪で起きた話。___ゴスロリ、リスカを語り、風邪薬などの薬物を乱用して精神状態を変容させる等、ネット友達と交際を始めた大学生が、「一緒に住むのに家族が 邪魔」と、自分の母親を包丁で殺害。その後父と弟を刺し、相手の16歳の少女と逃走し逮捕。 /////この事件は、’ゴスロリが..’と言う枠だけで話される事ではないのだが、「自分の世界を作るために邪魔な者を消す」いとも簡単にそう答えを出し、行動を起こす。 錯乱して描いた夢? 音楽とは不思議なもので、演奏する人物、曲を好きになるともっとその歌詞の意味を知りたい。どんな状況の時、どんな感じで作られたのか。それが分かると、曲を流しながら 自分のイメージを膨らませ、曲の中に入り込もうとする。 絵画を見てイメージして入り込む事より、音を体が体感する。絵と違ってアーティストの演奏が見られる。など、一般に入り込みやすいし、浸りやすいと考えられるのだが、 どうだろう。//// この事件の子達より一回り上の子が選んだ「暗い音楽」と比較すると、 X Japan,LUNA SEA,DEAD ENDなど。 ミュージシャンは、生き方のモデル。’「音楽の道を反対され、逆に好きなことだけやって行こう」と、音楽の道に入り、結果うまく言った。’と語っているのを聞き、「自分も頑張ってみよう。」と目標にする対象。 こう話す女性は、今のムックなどが好きな子達を「自分達の代弁者として聞いているんじゃない?」「一番違うのは、私はコソコソ鬱で、その事を誰にも知られたくなかった。けど今の子達は「見て、私こんなに傷ついてる。」と、アピールしている。 著者によると、彼女達は’リスカで血まみれになろうとも、その向こうにはイノセントがある。純粋だからこそ、この世が受け入れられるのだ。’そう自分達を位置づけている。 そして、人より重い荷物を持ち「ああ重かった。」と、他人の心に’申し訳なさ’を引き起こすのではなく、相手と親密な関係を作るための重要な契機とする。 ムックなどバンド名を共感。やがてリスカの経験を打ち明け、それを淡々と語る事が彼らの美学。「死」への願望はそれ程強烈なものではない。 彼等もまた「誰からも批判されない。責任を求められない。」存在であり続ける事を求める。という日本社会を覆っている、巨大な依存症の中に居る。 ////マゾヒストの特徴や、このタイプの著名人を挙げて経営学も語り、現在陥っている、社会全体の心の状況まで解説された一冊だった。 しかしながら、ゴーンも少なからず思うことがあるだろう。「自分は何をしているのか?」他人の役に立って存在を証明する日々の間にエアポケットが訪れて、「他にしたいことは無いのか?」と。行きたい場所、したい事、食べたいもの。自分だったら安息の場所を常に見つけたいと願っているが。 そして後半は、曇っている近い将来に少なからず不安を抱く終わり方だったが、著者は最後にこう記している。//// ”だが、自らの「強者」性を自覚し、社会、近隣諸国への責任の重さを担う者のみが、この状況を変える何かをなしうるだろう” copylight sato/side-car All rights reserved. マゾヒスティックな人格―敗者復活する人と敗者のまま終わる人の心理学
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