風の行方

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help リーダーに追加 RSS 藤本 義一  「大阪・東京 ゼニ カネ 文化論」

<<   作成日時 : 2008/04/21 23:30   >>

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<元禄の世>--江戸--’今日儲けたお金は今日のうちにきれいさっぱりと使ってしまえ’
金に糸目をつけずに綺麗に遊ぶ。これが「江戸っ子の粋」__逆は’野暮’

--大阪--・’何もかも知り尽くしているのに、何も知らない風を装う’
綺麗に使うのは二の次、遊びにも金を賢く運用する主義。 大阪では[粋]を’すい’と発音する。逆は’生半可な奴’

・一日一文より十日目に十文。→一日に一文ずつ、ちびちび居酒屋で飲むな。これは「死銭」。十日の間、九日間は仕事に専念。十日目に居酒屋に行って景気よく飲む。友達を呼んで奢ってやれば’あの人は粋な人’と評価も高まる。
 大阪商人にとって、おカネを下手に使う輩は阿呆。(「死銭」という言葉があって「生金」という言葉が無いのは、生かして使うのが当たり前だから)

・大阪の商家の家訓--「金」という字。人には辛抱(心棒)が大事(第一)。一画一画で辿っていくとそう読める。
・いつまでもあると思うな、親と金。無いと思うな、運と災難。

・’ガメツイ’という言葉、大阪とは無縁。どうも麻雀用語から転用、発音は仙台辺りの言葉。

・大阪から広がった食べ物---「オムライス」_西欧のオムレツが神戸に入り、これをおかずにして主食と食べていた。後、大阪人はナイフとフォークで別々は面倒だ。くるんでしまえ!スプーン一つで食べられるようにした。
---たこ焼き_食べながら喋れる。
---お好み焼き_客が自分で作るので料理人の人件費がかからない。客も素材を見ながら自分で焼き納得する。付加価値を付け庶民的な安い商品にして提供。

食欲、性欲、物欲があるからカネを使う。
<日本の遊女の歴史>
@---「万葉集」_ウカレメ(遊行女婦)、サブルコ(左夫流児)から発生。
---「平安朝」_高級になると シラビョウシ(白拍子)、下級 クグヅメ(傀儡女)_(操り人形のこと。金さえ出せば自由に操られる)、ヒサメ(販女)など、女性の値段に階級が生じてくる。

---「鎌倉・室町」_遊女達は特定の親方に抱えられ身の安全が守れる。(権力の目が届かなかった)

---「足利幕府」_傾城局(ケイセイノツボネ)をつくり風紀改善を目的に取り締まり。

---「戦国時代」_秀吉が総指揮し一括して政府の管理下におく。
京都の遊女を冷泉万里小路に日本最初の公娼制度の遊女町。天正十七年(1589)→六条三筋町→と移転。
大阪での発生_元和年間(1615〜24)新町
東京での発生_元和三年(1657)日本橋茸屋町界隈(元吉原)家事で消失。明暦三年(1657)浅草千束村(新吉原)

元禄 大名が入札制度採用=商人いじめ
安い値にし、掛売りを当然とし、袖の下を求める。 三井八郎右衛門高利---現金売り、掛け値なしの商売をし、大名相手に泣きを見ないよう徹底させた。これが「越後屋呉服店」であり、現在の三越デパートである。

17世紀各地に誕生__伏見の撞木町、柳町
        __奈良の木辻
        __堺の乳守
        __室津の小野町
        __下関の稲荷町   
        __長崎の丸山

A遊女の格付け
・京、大阪---揚女郎(上級遊女)__太夫(松の位)、天神(梅の位)、鹿恋(囲、鹿)
    ---見世娘
太夫には[引船女郎]が付き添う(太夫と客の間に介在し、その座を盛り上げる役目)。他に太夫と天神に[禿(かむろ)](遊女見習い)が付く。

・江戸---太夫、格子(こうし)、局(つぼね)、散茶女郎の順。
一晩遊ぶのに100万円。太夫の揚代、ご祝儀、茶屋代。予約が必要。太夫は客を選べる。(庶民には夢また夢)

・太夫と遊ぶには遊郭の経営者が客の品定め。(品格、金が十分備わっているお大尽か)
お大尽---「長者」__商売のカネではなく、自分で自由に出来るカネを200億円位持つ人。

・「太夫」の年収---百貫(約1億5千万円)引かれて年俸6,7千万円
京では総勢316人の女郎の内14人、大阪では913人の内17人。

・太夫を買ってもいい男は5百貫以上持つ商人(銀50万匁、約9億円)但し、個人が自由に出来る分。

<商い・商売>
・伊原西鶴は町人の倫理を’才覚’、’分別’、’堅固’、’正直’とした。

・商いは掛引きで成り立つ。口が達者でなくてはならない。
掛引きとは掛け算と引き算。大きく踏み出して小さく退く。着実に前進。
知識よりも「知恵」が大阪人の財産。’果報は寝て待て’ではなく’果報は捏って待て’。アイデアも頭の中で練り上げ、実行するのが商人の本気。

・大阪は’ベリーマッチ’文化。東京は’サンキュー’文化
東京では「サンキュー」と「ノー・サンキュー」(はっきり言う)。大阪では「ベリーマッチ」(おおきに)で、サンキューもノー・サンキューも同じ表情と言葉であり、商人の間で争いを避ける。

・’損して得取れ’の商い魂。---「関西新空港」反対派が多かったそうだが、賛成派の人の中には決して「賭けではない」という信念を持っていた。大阪商人が最も嫌うのは

「賭け」。一か八かは商いの邪道。

////二大都市は何かにつけ比較されるが、商売の理念が生活の習慣に及んで、そこから好みや食べ物、服装、遊び方、と違っているのだろう。
面白く読んだが、大奥のような仕切られた場所に生きた遊女立ちのランクや、太夫を買うほどの商売人。江戸の遊郭が燃えた。というと「吉原炎上」だったろうか。名取裕子が主演の映画を思い出したが、あの中でランクの低いものは散々客を取って、病気にかかり、死んだら無縁仏として葬られていた。
カネとは難しいものだ。////


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