「京菓子」奥が深いぞ!  ~NHKの番組より~

「梅」というお題で集めてみても何種類もある。
’未開封’’魁’など、枝に薄く色づいた蕾が並んでふっくらしてきた様子を表したものから、雄しべや花びらを細かに描写したものまで、捉え方が違えば表現した作品もそれぞれある。

1975年5月_エリザベス女王が来日した時、桂離宮での野点が催され、裏千家が「唐衣」という京菓子をお出しした。云わずと知れた「伊勢物語」の詞に出て来る’はるばるきぬる旅をしぞ思う’この言葉をしのばせ女王をねぎらった。そして丁度5月’杜若’の季節である。この京菓子を依頼された和菓子店では、この唐衣に使用したのは小豆の餡ではなく、欧州人の口に合うよう馴染みのある卵餡でお作りしたそうだ。

このように視覚で楽しみ季節を知らせる和菓子だが、召し上がる方の口に合うように材料を吟味し手を加え、つけられた菓子の名で、招待客に「わざわざ遠くからいらっしゃいました。」と言葉にしないストーリーで伝える。ここまですれば思いの籠もった’もてなし’である。

レポーターの光浦さんが和菓子屋さんにリクエストする。’忍ぶれど 色に出にけり 我恋は 物やおもふと 人のとふまで’平 兼盛  {誰にも知られまいと心の内に秘めて恋していたのだが、とうとう顔色にでてしまったなぁ。何か物思いをしているのですか、と尋ねられるほどに。}
この一首を表現した和菓子を作ってください、と。

出来上がった菓子は、兼盛の秘めた思いを白い薄絹で表したように横に長くロールされた生地が覆い、その中に白餡が包まれている。黒文字の楊枝で切ると、白餡の中心に桃色の餡が顔を覗かせた。よく見れば、白い薄絹からほんのり薄桃色が透けて見えるような。これには、光浦さんも想像以上の感だったようだ。

当主は言う。「誰かを想い生まれる京菓子。その依頼人の思いに沿うよう、様々な菓子が作られ依頼人から召し上がる人へ。そうした依頼があり京菓子は発展してきたのです。」

////オーダーメイドと一言では片付かないもてなしが、菓子を目の前にする人の目に、舌に留まり、満足する。そこから季節や想い、歴史や云われを知り、心もふくよかになる。

細やかで控えめな古来日本人の姿。忘れず感じられるように後世に伝わって欲しい。これまでどうり、材料が値上がりしようと贋物ではない和菓子であって欲しい。
こちらの思いが形になり、差し上げる先の方に、きちんと出向いて渡す。宅配ではなく心を届けること。そんな、時間と手間を惜しまず手渡す事を忘れないでいたい。
たまには、自分の為に買うぐらいの余裕もあると尚良い。出来るかな?////


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この記事へのコメント

京都大好き
2010年08月11日 15:00
調べ学習に使います

よ~くわかったので
vissel 篤胤
2012年12月13日 16:07
京菓子は 時代でまったく姿も味も がらりと変わっています。清少納言はいまのような甘い、砂糖を使ったお菓子食べていませんでした。それでも王朝の味わいというのが・・・どうも。特に高度経済成長以降に新造された京菓子は、神戸ユーハイムのバウムクーヘンよりも新しい「伝統の」菓子といえます。これも伝統の再生、いや創造・・・新造。

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